スーパーサローネ・ローフィエラ会場

2021年9月5-10日にイタリア・ミラノで開催されたスーパーサローネはミラノサローネの特別展です。ミラノサローネは例年130万人を動員する大規模な国際見本市です。今回のスーパーサローネは世界に先駆けて、コロナ禍において安全性を確保しながら、国際見本市の第一弾しとしてリアル開催されました。リアルとデジタルが交差する次世代の見本市の指針となる新しい展示方法が展開され、無事成功に終わりました。他国が続々とデザインイベントをリアル開催に踏み切るきっかけとなりました。

3つの鍵

本展を理解する3つの鍵は「再起動」「安全性」「持続可能性」。出展企業はスーパーサローネのコンセプトを解釈する3つの鍵に基づきブース展開。「再起動」は以前の生活に戻らない前提で新しいライフスタイルを提案。「安全性」はワクチンパスポートの提示、会場内でのPCR検査が実施。「持続可能性」は数日間のために造作・破棄されてきた展示ブースはデジタルを駆使した新しい展示方法が誕生。アプリにてスーパーサローネの様子をライブ配信。

リアルとデジタル展示

通常より狭く限られた展示ブースで厳選した家具と背景にはデジタル映像がＢＧＭとともに流れます。ジェット（機内）インスタレーション的な展示もありました。画像：ミノッティ Minottiとモルテーニ＆チー Molteni & C

奥行がない横長の展示ブースにおいて背景に流れる映像でブランド哲学が集約。リ・ニューやリ・スタート・ニューノマルなど各社のキーワードが印象的でした。いずれも「ともに困難を乗り越えましょう！」というメッセージがありました。画像：ポリフォーム poliformとアルペール arper

Take Your Seat ～椅子の孤独と快楽～

ADI/コンパッソドーロ賞を受賞した椅子の展示です。1954年から現代までの椅子130脚以上が展示されました。なぜ、椅子なのか・・・「一過性の流行であれ、文明の礎であれ、デザインの重要性をこれほどまでに集約したモノは他にないからです。」と公式情報にありました。

スーパーサローネ・ミラノ市内会場

スーパーサローネ期間中はミラノ市内の家具ショールームをはじめ、各地でデザインイベントが開催されていました。各イベント会場でもワクチンパスポートの提示と事前入館登録必須でした。

ショールーム

ミラノ市内にあるイタリアの家具ブランドショールームのご紹介です。ロー・フィエラ会場はサテライト的な扱いで本会場はミラノ市内のショールームです、という流れが主でした。

各社に共通していましたが、フォルムは丸みを帯びていて、カラーはペールトーン。不安定な時代にはやさしい心の休まるインテリアが求められています。

カクテルパーティー

デザイン雑誌主催のパーティーと、インテリアメーカーのショールームでのパーティーです。スーパーサローネは国際的なガストロノミーの拠点であるイデンティタ・ゴローゼ・ミラノと提携し、ケータリングによる有名シェフによるライブパフォーマンスがあり、作りたての料理が楽しめました。