2025/11/28 12:00

20年以上にわたり、ホテルの備品や調度品を納めてきた経験から、「ホテルライク」を実現するための本質が見えてきました。巷で語られる一般的なポイントだけでは、あの非日常の心地よさは生まれません。鍵を握るのは、空間の完成度を左右する調度品選びです。ホテルライクとは、非日常でありながら、くつろげる空気がある空間。そこには必ず、上質な「素材」「技術」「デザイン」という3つの条件を満たしたインテリアが存在します。今回は、サービス空間はもちろん、一般の住宅にも無理なく取り入れられる実践的な小物選びの方法をご紹介します。

インテリアにおけるホテルライクとは?

一般的なホテルライクの定義は、清潔感と整理整頓された均質的なインテリア。ホテルと言えば全体的に統一感のある落ち着いたインテリアに、清潔な寝具とソファセットや、バスルーム等、清潔感と整理整頓されたアメニティと具体的に描写できるほど、実は型が決まっています。そのため、各ホテルはトレンドやインテリアテイストで差別化するため、見た目重視のインテリア選びとなり、時には使い勝手や居心地の良さは後回しになり、一般住宅に取り入れることは難しくなります。

なぜ自宅ではホテルライクが実現しづらいのか?

自宅をホテルライクにしたいと思うと、家具を買い替えなければならない、リフォームが必要なのでは?と考えてしまいがちですが、それは誤解です。収納に収まりきらない日用品が表に出てしまうことで、どうしても生活感が前面に現れ、ホテルのような非日常空間とはかけ離れてしまいます。また、インテリアを選ぶ明確な基準がないまま、日用品の延長線上で単品購入してしまい、結果として統一感が生まれにくくなってしまうのが現状です。

自宅でホテルライクを実現するにはどうすればいい?

大きな家具を買い替える必要はありません。まずは小さなインテリアから見直してみましょう。インテリア小物を選ぶ際に重要なのは、「素材・技術・デザイン」にこだわることです。そして、木を中心にするのか、ガラスやレザーなどの素材で統一するのかといった、素材の軸を決めることがポイント。作りのしっかりとしたアイテムは長く使え、トレンドに左右されない定番の形であれば、飽きずにどんな空間にも馴染みます。また、アイテムを厳選して数を絞ることで、空間に余白が生まれ、ホテルライクな非日常感につながります。

ホテルの心地よさは何によって生まれているのか?

心地よさは、目に見えるデザインだけで決まるものではありません。香りや手触り、空気感、空間全体から受け取る雰囲気など、感覚による影響が大きく関わっています。自宅でホテルライクを実現するには、掃除のしやすさなど日々の手入れまで想定しながら、素材や形、色を選ぶことが重要です。そして空間全体のトーンを揃える意識で、ひとつひとつのアイテムを選びましょう。空間が整うことで、視覚のノイズが減り、心まで落ち着く環境が生まれます。

ホテルライクな暮らしを実現するには、大がかりな模様替えは必要ありません。まずは小さなインテリアや調度品を見直し、アートをプラスすることで、手軽に非日常の空気を生み出すことができます。大きな家具や内装は馴染みがあるからこそ、居心地の良さが際立ちます。上質なインテリア小物やアートをひとつ加えるだけでも、空間の印象は大きく変わります。ぜひ、ご自宅の中に少しだけホテルのような時間をつくるところから始めてみてください。

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