先日、奈良国立博物館で開催されている第60回正倉院展に行ってきました。
著名なインテリアコーディネーターの方がおっしゃっていましたが、本物を知ることで、はじめてデザインに活かせるということ。
現代のデザインは確実に昔につながっています。
ここ数年、毎年訪れる正倉院展ですが、いつも驚くこと・・・
文様の柄の斬新さと、繊細かつ大胆な色使い。
左の本を購入して楽しんでいます。
今年は「幡」や「天蓋」が印象的でした。
「幡」は、仏堂内にある飾りのこと。ほとんどの幡は布製ですが、金銅製の珍しいものが展示されていました。鈴が付いていたり、華やかな文様が目を楽しませてくれます。
「天蓋」とは、天蓋付きのベッドなどをイメージしますが、もともとは高貴な人に用いた傘で、今は仏像や僧侶を覆う傘のこと。
ほぼ完璧な状態と色彩で展示されていました。
超目玉は当時の輝きを保っている、「古代ガラス器」
5~6世紀に製作されたガラス器は、「切子」
このレベル輝きを保っているのは世界でも珍しく、注目の器とのこと。
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日本の古典柄にインスパイアされた世界のデザイナーが数々の家具を発表しています。
「この柄って、某家具メーカーの今年のミラノサローネで使われてなかったっけ?」
など、思うこともしばしば。
「無から有」を生むのは難しい。
だから先人から学び、新しいものを創造していくのでしょうね。
京都国立博物館のマリー・アントワネットが愛したという「蒔絵~JAPAN~」も外せない。
東京国立博物館の尾形光琳生誕350周年「大琳派展」にも訪れてみたいものです。
季節は秋、本物を触れる旅に出掛けてみてはいかがでしょう?